初打ち
最初に打ったのはパチンコだった。
最小単価が1000円からというスロットは高校生にとってはそう簡単に
手が出る額ではなかったから。
最初に打ったのはニューパルサーという蛙の絵柄の台。
リーチ目表は貼ってなく、お店の人に聞いても教えてくれなかった。
そのあたりは田舎らしいアコギな営業方法だったと思う。
親戚からもらったBIG一回分のコイン、
それをもらってから親戚がトイレに行って戻ってきた時にはもう入っていたらしい。
そこでそろったのはBARだったがその日はそれ以外にもBIGを数回そろえた記憶がある。
とても楽しいとは思わなかった。何せ
JACやベルがどのラインに揃っているかすら把握するのに時間がかかる
状態だったからである。
「時間があるから」
その理由だけで打っていた私は飽きて交換した時に
一枚あたりの単価の大きさに驚いた。
パチンコ1箱で7000円なのにコインがあんな少しで8000円になったからである。
この時思ったのが「スロットは勝つと大きい」だった。